よくお客様からメールをいただきます。
「来年の3月から留学します。
おすすめの大学を紹介してください!」
絶対にご紹介しません。
だって考えてもみてください。
●何を求めて留学するのか?
●どんな人なのか?
●大学に求める条件は何か?
●予算はどれくらいか?
●寒くても大丈夫か?
●辛いものが苦手とかないか?
●ド田舎でも耐えられるか?
などなどなど。
私はこの人のこと、なーんにも知らないんです。
たった2行のメールを頼りに、
どうやって大学をおすすめすれば良いのか?!
いや、もちろんおすすめするのは簡単です。
こちらも一応プロですから、
どんな大学でも魅力的に語ることはお手の物です。
美辞麗句をちりばめて、
この人をその大学に入れる。
やろうと思えばできます。
けど、
それじゃ、お客さんの満足度が上がらない。
不満の引き換えにお金をもらっても楽しくない。
だから紹介しません。
その代わり、
「大学に求める条件を、
1.箇条書きで
2.優先順位をつけて
提示してください。」
と返信します。
留学情報サイトを見ていると、
●絶対のおすすめ「○×大学」
●人気ランキングナンバー1「△□大学」
こんなコピーをよく見かけます。
こんなのまったく意味ないです。
なぜか?
★基準が示されていない
「おすすめ」って、
何を基準に「おすすめ」してるんですか?
例えば、
●上海のど真ん中にあって便利
●知名度が高い
●観光スポットにも近い
こういう基準で「おすすめ」してたとしましょう。
この大学、
あなたにとって「おすすめ」ですか?
●騒々しいところは苦手
●語学を習得したいだけで、知名度とかどうでも良い
●遊びに行くんじゃないんだから観光スポット興味なし
こういう人にとっては、
「おすすめ」どころか、最悪の大学です。
「基準」がない「おすすめ」なんて、
まーったく意味がないんです。
こういうメールもよくいただきます。
「大学の知り合いに中国人留学生がいるんですが、
彼が○×大学がおすすめだと言ってました。
そこに留学しようと思うですけど、まだ間に合いますか?」
この人にとって、
間に合わない方が幸福かもしれません。
だって、基準なしに「おすすめ」と言われて、
どんな基準かを確かめずに留学先を決める。
もし彼の基準と自分の基準がずれていたら、
間違いなくとんでもない留学になります。
「基準が明示されていないおすすめは百害あって一利なし」
このこと、絶対に忘れないでください。
「おすすめの大学」
これにはもう一つとんでもない落とし穴があります。
それは、
★語られていない部分がある
どういうことか?
●上海のど真ん中にあって便利
●知名度が高い
●観光スポットにも近い
このことにウソはありません。
これはこの大学についての事実です。
これを基準に「おすすめ」と言っているのです。
が、しかし、
●学費が高い
●日本人と韓国人で全体の8割
●1クラス人数が平均で25人
●寮の一人部屋を予約しにくい
●中国人学生は郊外の新キャンパスにいるので交流しにくい
実はこれもまた、
この大学についての事実だとしたら?
あなたはこの大学を選びますか?
すべてを語った上で、
「デメリットも確かにあるが、
便利さや知名度を求める人にはおすすめ」
そう書いてあるならば、
この「おすすめ」には価値があります。
ですが、
ほとんどはそうなっていません。
「おすすめ」には語られていない部分がある。
このことも忘れてはいけません。
それから「人気ランキング」
これもまったく無意味です。
100人が○×大学が良いと評価した。
ならば、「一般論として良い大学」とは言えるでしょう。
でもね、
あなたはその100人と同じなんですか?
さらに、
人気ランキングには大きな落とし穴があります。
スーパービッグな落とし穴が。
ランキングが人気投票だとして、
投票するのは留学経験者ですよね。
○×大学に留学した山本さん。
この山本さん。
留学したことがあるのは○×大学だけです。
○×大学以外は知らないです。
留学期間中に○×大学以外に行く機会なんて皆無ですから。
で、留学ってそれなりに楽しいんです。
どんな大学に行こうと、
それなりに満足できるんです。
そうじゃないと投票なんてしません。
他の大学を知っていれば比較ができます。
実は○×大学より良い大学があることも分かる。
そうなれば、▲■大学に投票したかもしれない。
けど、○×大学しか知らない。
だけど、それなりに楽しい留学生活だった。
だから、○×大学に投票した。
人気ランキングってこんなウラがあるんです。
他大学と比較した上での、
純粋な満足度ランキングではないんです。
だから結局のところ、
留学生数が多い大学が有利になります。
人気ランキングをよく見てください。
ほとんどが大都市圏のメジャー大学、
つまり、
留学生が多い大学ばかりですから。笑
ついでにもう一つ。
「留学経験者の体験談」
「留学生のブログ」
これらも要注意です。
なにせ実際に経験した人ですから。
貴重な情報であることは事実です。
それは否定しません。
ですがこれらを読む際にも、
●何を基準に評価しているのか
●語られていない部分に何があるのか
こういった視点が必要です。
「おすすめ大学」
「人気ランキング」
「知り合いのおすすめ」
「経験者の体験談」
それらに乗っかった方が楽です。
大学選びで頭を使う必要もありません。
ですが、
楽して得られるものは所詮はその程度です。
貴重な時間と、
ちょっとやそっとじゃないお金を投じるんです。
手を抜かず、楽をせず、
真剣にジックリ時間をかけて、
他の誰でもないあなた自身の基準で、
あなたにベストな大学を選んでください。
------------------------------------------------------------
【今週のまとめ】
1) おすすめの基準は人によって違う
2) おすすめには語られていない部分がある
3) 体験談、ブログにも要注意
------------------------------------------------------------
→ 次へ:普通話ならば北京?
← 前へ:大学選びの重要性
→ 大学選びの秘訣:目次に戻る
→ 中国留学ゼミナール 目次に戻る
→ 「中国留学情報」トップページへ
留学お手続き代行
中国語が話せない、手続きの仕方がよく分からない、大学に連絡が取れないといった方のために、「中国留学情報」では留学お手続きの代行を行っております。お手続きの流れ、費用についてはこちらのページをご参照ください。お手続きのお申込み、中国の大学についてのご質問などは下記メールフォームからお気軽にご連絡ください。
ご質問・お問合せ
中国留学や大学についてのご質問、留学お手続きのお申込みなど、下記メールフォームからお気軽にお問合せください。土日祝日も含め24時間いつでもご送信いただけます!
※うまく送信できない場合はメールアドレス「lianxi@liuxue998.com」からご連絡ください。